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人類の気質も作られたものらしいよ、おっかさん

 ネオテニー、幼形成熟をテレビで見た。難しいことはおいておいて、まぁ子供っぽいところが大人になっても残る生物のことだとしましょう、した。
 前に言ったことがあると思うけど、ソ連の狐の何十世代にもわたる飼育と研究で幼形成熟が人工的に起こせることが分かっている。もともと狐は警戒心が強く攻撃的であるほど、賢く生き残りやすい。だが、人が使役する&飼うには適さない。
 そんな狐でも、たまに温和で人に慣れる狐が出てくる。実際に攻撃性ホルモンであるコルチゾールが低い。そういった個体を掛け合わせていくと、性質が遺伝して温和な個体が生まれる。最終的には野生の狐からは程遠い、人に甘える個体ができた。
 犬ももともとは狼、または狼と共通祖先から分化したきわめて近い種類、亜種とされている。狐と同じく、犬も本来は警戒心が強く攻撃的な個体が強く賢く生き残りやすかったが、今は人類最古の友と言われるくらいになっている。
 狐の実験結果の例からすると、犬も同じように温和な個体が大昔の人類の周囲にうろつき、餌をもらううちに慣れていく。人類もそういった温和な犬たちを世話し、選抜され、今の犬ができたのではないかと予測されている(少なくともいきなり人類と仲良しの種として登場した、よりは説得力がある)

 今回知ったのが、人間もネオテニーだと言われていること。これは新しいことを覚えていくのに都合がいいそうな。
 我々人類がどこでネオテニー化を起こしたかといえば、まずは生物的にそうであったと言える。そして、ネオテニー化を人類が人類自身が起こしたと言われている。狐や犬の世代選抜と同じ手順で、人類は昔から仲間と協力できない、反抗的な個体は全体のためにならないと殺し、また迫害して子孫を残せなかった。協力的で従順な個体が残って、現生人類の気質を作っていったとされている。

「選抜して今の人類はこれなの?」と思われるかもしれないが、中世古代の人類は全体的に今より凶暴で暴力的である。
 古代の部族社会では、戦争もしばしば相手部族が絶滅するまでやる。寿命で死ぬまでに半分の男が戦争と殺し合いで死んでいて、北斗ワールドも真っ青の暴力世界であったことが多い。
 中世にいたっても、人々の娯楽は死刑見物に動物殺しという、今から見ればサイコパス全開娯楽である。ちょっと気に入らないだけで刃物を持ち出して、相手の鼻や耳を削ぐのが日常茶飯事。そして猫をいじめ殺すことを、高度な教育を受けた貴族や王様といった層まで楽しんでいた(異世界やら現実の中世世界が創作物でよく出るが、文明文化とかけ離れて現代または近代程度の高い民度であることが多い。でも正確に中世レベルの民度にすると、現代的な創作物ができにくいジレンマ)

 これらに比べると、ネオテニーが進んだ現生人類はかなり温和なほうである。ただ完全に消えたわけではない要素が蘇って攻撃的で非協力的な個体が出てくるが。それらが完全に絶滅しないのはフリーライダー、ようするに他人から搾取する、怠けて誰かに養ってもったほうが真面目にやるよりコストが安いとする個体戦略はどうしても出てくる。

 ネオテニー化によって現生人類は遊びや新しいものが大好きとなり、抽象的思考も発達してきて、その結果が今の現代文明の発展につながる。
 そしてこれからも新しいなにかは発明されるし、発明しないと人類史が止まり。というか最悪は破綻し絶滅するため、人類のネオテニー化が進むんじゃないのと思われる。それが緩い速度か急激な速度かはわかりませんが。
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